人は誰でも気分には浮き沈みがあります。
でも、気分が沈み込んで長い期間回復しないときは、「うつ病」という気分障害になっている可能性があります。
うつ病とはどんな症状なのか?
うつ病になってしまったらどうすればいいのか?
うつ病になっってしまった場合の仕事はどうするのか?
などを見ていくことにしましょう。
うつ病の症状
うつ病の症状はどんなものですか?
大別すると、感情、思考、意欲など心の精神症状と、体に現れる身体症状の2種類があります。
1.精神症状
精神症状には、憂うつな気分、不安、心配、いらいら、悲観的に考える、自分を責める、何もやる気がしない、今まで楽しんでいたことでも興味・関心がなくなるなどがあります。
重い症状だと、自分は悪いと思い込んだり、お金がなく生活していけないと思い込んだりという妄想にさいなまれたり、自分なんかいない方がましだと考えるようになり、自殺を考えることもあります。
2.身体症状
身体症状としては、頭が重い、肩が凝る、胸がドキドキする、のどが詰まる、食欲がなくなる、夜眠れない、性欲が落ちるなど、うつ病は体の面にも症状が現れます。
3.うつ病の現状
うつ病は「心の風邪」と呼ばれるほどありふれた病気です。
最近の調査で、男性の4.2%、女性の8.3%がうつ病にかかったことがあるという結果がでました。
15人に1人はうつ病の経験があるということで、誰にでも起こる可能性がある病気です。
うつ病治療の選択
かつてうつ病の治療には、電気けいれん療法しか証明されている治療法はありませんでした。
しかし現在では、さまざまな治療法が確立されつつあります。
・電気けいれん療法(ECT)
電気けいれん療法は、頭皮の上から電流を通電して、人工的にけいれんを起こす治療方法です。
近年は薬物療法が発展してその効果が認められつつありますが、薬物療法は効果に1週間から3週間ほど服用を継続する必要がありまが、効果が認められない場合もでます。
そのように薬が無効な場合や自殺の危険がある場合には、即効性のある電気けいれん療法が行われます。
有効性・安全性ともに高い治療法で保険診療でも認められています。
・経頭蓋磁気刺激(TMS)
経頭蓋磁気刺激は、頭の外側から磁気パルスを当て脳内に局所的な電流を生じさせ、脳機能の活性化を図る治療法です。
ただし保険は未承認です。
・薬物療法
臨床的に、うつ病に対する抗うつ薬の有効性は科学的に実証されています。
ただし、即効性はないのため1週間~3週間の継続的な服用が必要です。
・認知行動療法
認知行動療法は、外の環境の認識の仕方によって感情や気分をコントロールする治療法です。
抑うつ的な気分に潜む認知のゆがみを自覚させて、是正することが目的です。
・精神療法
カウンセリングことです。
・その他
実験的段階や、限定的な治療法として、「断眠療法」「光療法」「運動療法」「音楽療法」があります。
うつ病に適した仕事
うつ病で休職や退職をした場合、復帰後、どんな仕事ならうつ病を再発させず、働き続けられるのでしょうか。
うつ病には、毎日の業務内容や業務量が不透明で、急な対応が求められる仕事は向いてないとされています。
ですので、作業手順がある程度決まっている仕事が良いでしょう。
マニュアル化されている仕事が対応しやすいという方が多いです。
環境や業務が突然変化してしまうと、うつ病の再発に影響することがあります。
コツコツと努力できて、業務に大きな変化がない、ルーティン化された仕事が向いているでしょう。
また、人間関係も大きなストレス要因となりやすいです。
コールセンターのクレーム対応やコミュニケーション中心の接客業などの業務は合わない方も多いようです。
結果的には、仕事の向き不向きはそれぞれですから、自己分析を行って、自分に合った仕事を見つけることが大切です。
仕事の見つけ方
就労移行支援事業者などの第3者機関を利用するのもひとつの方法です。
就労移行支援とは障害者総合支援法に基づく就労支援サービスのひとつです。
障害のある方などの社会参加をサポートする国の支援制度です。
一般企業への就職を目指す障害のある方(65歳未満)などを対象に、就職に必要な知識やスキル向上のためのサポートをおこないます。
就労移行支援事業所は、学校のように通いながら就職に向けたサポートを受けることができる場所です。
個別の支援計画に沿って、他の利用者と一緒に就職に役立つ知識や必要なスキルを学ぶこと、就職の準備をすること、就労支援員に就職や体調に関する相談することなど、必要なサポートを受けることができます。
例えば、東京(秋葉原)・大阪(梅田)に週3~5日(平日)通所可能な方であればシゴトライという事業所があります。
うつ症状専門の就労移行支援【シゴトライ】
就労移行支援のシゴトライは、15年以上に渡り障害者の就職・転職をサポートを実施してきた「atGP転職サービス」と連携して、プロのキャリアアドバイザーから内定までサポートを受けることができる就労移行支援事業所です。
うつ症状専門のカリキュラムが用意されていてサポート体制も整っています。
同じ症状と同じ目標を持つ仲間と悩みや解決策の情報共有ができるため安心で、長期就労に必要なスキルや症状への対処法を身に付けることができます。
東京都・大阪府で就職実績No.1(※) で、就職後の職場定着率も90%(平成29年4月時点)の実績があるので安心です。
(※厚生労働省 行政文書開示請求「平成27年度就労移行等実態調査」より)
うつ症状のある方でこんな方におススメ
・ずっと就職活動をしているが、うまくいかない
・就職しても、安定して長く働けるか不安がある
・職場でのコミュニケーションにストレスを感じてしまう
・生活リズムが乱れがち
・PCスキルに不安がある
2016年時点で就労移行支援事業所数は3323ヶ所、利用者数は約3万1000人です。
就労移行支援事業所を利用して一般企業へ就職する人は年々増えています。
東京(秋葉原)・大阪(梅田)に通えないという方はお住まいの近くにも就労移行支援事業所がありますので、利用をしてみてはいかがですか?